※サブタイトルにあります通り、箸休め的な、ちょっと一口つまんで頂く小ネタ集です。表には出ない裏設定的なもので、物語ではありません。
もし、作品の雰囲気をそこなうと思われる方は、どうか、そっと飛ばして頂けたらとてもありがたいです。
これを読まなくても、作品の理解には何一つ支障はありません。
何でも受け入れるよ、というお心の広いありがたいお方は『ほしのくさり』の一面を楽しんでいただけたらとても嬉しいです。
性懲りもなく、三回目です。
ほんとうにどうでもいい、(今回は)ジェイ・ゼルのこだわりその2と、ラグレンのお洗濯事情です。
【ジェイ・ゼルのこだわり編 その2】
・ジェイ・ゼルは、行為の最初にいつもハルシャに口淫をさせていました。
これには、実は二つの理由があります。
一つはジェイ・ゼル自身が言っていたように、行為の前に一度熱を冷ますためです。
ハルシャは、知識が全くなかったので、最初の時に教えられた、性交=体内で一回達する、を行為の全てだと思い込み、信じて疑いませんでした。
――君の中で精を放ったら、そこで今回の行為は終了だ。
と言った手前、あまりに無邪気に信じるハルシャに、ジェイ・ゼルも、つい、訂正できずにそのまま来てしまったのでしょう。
一回で終わらせてあげるために、代替の行為として口淫を強いてしまいました。
(彼が何度でも許してくれるようになってからは、無理強いしていません。理由をきちんと自分の口で伝えていましたね)
そして、もう一つの理由。
それは、主に、衛生面からの配慮です。
皆さまもご存じの通り、男性同士の性交には、肛門を使います。
一度ハルシャの中に挿れてしまうと、局部がどうしても雑菌を帯びてしまいます。
(なんせ、元をたどれば、排泄器官ですから……)
雑菌がついたものをハルシャに舐めさせて、彼が病気になってはいけないとジェイ・ゼルは考えております。
そのため、まず挿れる前に、ハルシャに舐めてもらっていました。
ハルシャが口に入れることを前提に、彼はきちんときれいにしてから、彼を迎えております。ギランジュとの行為の時に、ハルシャもジェイ・ゼルの気配りに気付いていましたね。
(ジェイ・ゼルのポリシーとして、挿入後のお掃除フェラとかは、決してハルシャにさせません)
同じ理由で、ジェイ・ゼルはハルシャのお尻の穴を舐める行為も、行いません。
お尻の穴を舐めた口でハルシャにキスをすると、雑菌が彼の口中に移る危険性があります。
ハルシャが病を得てはいけないと考え、お尻の穴舐めは自粛しています。
たぶん、心置きなくハルシャの口を味わいたいというのが、本心なのでしょう。
見えないところで、意外と気を遣う、ジェイ・ゼルでした。
【惑星トルディアでのお洗濯事情】
惑星トルディアでは、飲料水は高価で貴重なものです。
水は大切にされていて、完璧にリサイクルされています(移民初期のころは、尿まで再利用されていました。今はそうでもありません)。
では。
お水をたくさん使うお洗濯は、一体どうしているのでしょう。
ラグレンでは、二つの方法が取られています。
一つは、ドライクリーニングです。
有機溶剤を使って、衣服の汚れを落とします。型崩れをしにくく、油汚れも落ちるので、中流以上のお家では、この洗濯方法が一般的です。
ですが家庭で手軽にすることが出来ず(有機溶剤は、色々種類がありますが、人体に有害なものもあります)、専門の業者に出すために、お値段が張ります。
金銭的に厳しい人たちは、利用できないのが、現状です。
もう一つが、惑星トルディアに内蔵される水を使うものです。
地下に豊富に含まれている偽水《ぎすい》(と名付けられています)を、人体は吸収できず、飲むことは出来ません。
ですが、水と極めて性質が似ているために、水の代用として工場などでは、冷却水等に使用されています。
口にしない場所で、立派に水の役割を果たしているのです。
その偽水を使って、お洗濯をします。
洗剤を使うと偽水が汚れてしまうので、使いません。
お洗濯は、超音波装置が主流です。一定時間超音波装置に浸けて、洗うのです。
ハルシャたちの住む集合住宅には、二台超音波洗濯機が備え付けられています。
大家さんに使用料を支払い、偽水を入れてもらって、利用しています。
惑星トルディアでは雨が降らないので、お洗濯物は、いつもカラッと渇きます。
ただ。
洗濯中にきちんと見張っていないと、いつの間にか洗濯槽の服が消えるという事件が起こります。洗濯といえども、オキュラ地域では、一時も気が抜けません。
サーシャはお洗濯をしながら、そばで宿題をする日々を送っています。
以上、どうでもいい、ジェイ・ゼルのこだわり&裏設定の一端をお届けいたしました。
次のお話より、本編に戻ります。
お付き合いいただきまして、ありがとうございます。