ほしのくさり

箸休め的な挿話―どうでもいい小ネタ集 Ⅱ






※サブタイトルにあります通り、『ほしのくさり』のちょっとした小ネタをご披露いたします。二回目です。
(裏設定と思って下さい。物語ではありません)

 もし、作品の雰囲気をそこなうと思われる方は、どうか、そっとスルーして頂けたら、とてもありがたいです。
 これを読まなくても、作品の理解には何一つ支障はありません。

 何でも受け入れるよ、というお心の広いありがたいお方は、『ほしのくさり』の一面を楽しんでいただけたらとても嬉しいです。
 
 ほんとうにどうでもいい、(今回は)ハルシャのこだわらなさ&裏設定のあれこれ、です。

 



【ハルシャのこだわらなさ、いくつか……編】

・ハルシャは食にこだわりがありません。
 ほとんど好き嫌いなく、なんでも食べます。
 (でも、お魚はちょぴっと好きです)
「惑星ファングーラの泡立つ海風味」を食べたことをサーシャに気付かれ、ドン引きされていました。(リュウジもです)
 ただ、お酒は苦手です。すぐに酔っぱらってしまうようです。
 宇宙船乗りは酒豪が多いので、もし宇宙船乗りを目指すとすれば、前途多難です(歓迎会で、確実に潰されます)。


・ハルシャは服に、こだわらない人です。何でも着ます。
 彼らの服は、オキュラ地域の路上市場の古着屋さんで購入しています。
 その時は、必ずサーシャと二人で出かけます。一人だと安くて適当なものを買ってくるので、サーシャが付き添って必ずチェックを入れています。
 十五歳まで用意されていた服を着せてもらって暮らしていたので、自分で服を選ぶ感覚があまりないのかもしれません。(ちなみに母親チョイスです)

 そして、普段着でどこへでも出かけます。高級レストランでも平気で仕事着で行きます。
 ジェイ・ゼルは自分の服にはこだわりがあるようですが、ハルシャがどんな服で来ても、一言もとがめたことがありません。
 むしろ、給仕の人が服装で判断し、ハルシャに対してぞんざいな態度をとると激怒します。
 ハルシャがお店の中で、他の者たちから服装で嫌な思いをしないようにとの配慮から、ジェイ・ゼルはいつも、食事では個室を予約しています。
 そんな繊細な彼の気配りに、ハルシャは全く気付いておらず、ジェイ・ゼルは個室が好きだ、ぐらいにしか思っていないようです。(あ、これではジェイ・ゼルのこだわりになってしまいますね)
 
 
・ハルシャは、自分に向けられる人々の感情に対して、結構鈍感です。
 真っ正直な人なので、人の悪意や嫉妬、羨望などのマイナス方面の感情が理解できず、よく困った局面に立たされています。
 リュウジはそこなへんは敏感なので、ハルシャを取り巻く人々の感情に気分を害していますが、ハルシャ自身はあまり気にしていません。
 もしかしたら、人間の器が大きいのかもしれませんね。
 また、非常に照れ屋さんなので、すんなりと自分の感情が表に出せませんが、ジェイ・ゼルはそこがたまらなく可愛いようです(はい、どうでもいいことですね)。



【ぬいぐるみ生物の前の持ち主について】
・前の持ち主は、ジョバナ・スティンクという、十四歳の女の子です。
 お父さんは宇宙船乗りで、珍しいお土産として、ぬいぐるみ生物を七年前にジョバナに渡しました。
 そこから、現在に至るまで、七年間大切に育てていました。
 ですが、五年前に、お父さんが宇宙船の事故で亡くなってから、歯車が狂い始めたのです。
 お母さんとジョバナと弟の三人暮らしでしたが、生活苦からか、お母さんがギャンブルにはまり、ディンガー・クズルという悪徳の金貸しに借金をしたのです。
 期限までに支払いが出来なかったため、家財道具一切を差し押さえられ、ジョバナは一方的に身売りをさせられました。
 その時に、ぬいぐるみ生物も一緒に、リンダの廃材屋に払い下げ同然にして、売り払われました。
 サーシャが見つけたのは、売り払われてから三日後のことでした。
 前の持ち主、ジョバナ・スティンクは、茶色の真っ直ぐな髪に、茶色かかった緑の目をした、可愛い子です。
 ちなみにその時の、ぬいぐるみ生物の名前は「ジョッシュ」でした。
 
 

 以上、どうでもいい、ハルシャのこだわらなさ&裏設定の一端をお届けいたしました。

 次のお話より、本編に戻ります。
 お付き合いいただきまして、ありがとうございます。






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